「若いころは然程気にしていなかったけれど、最近ちょっと体がふっくらしてきて、何だか疲れやすくもなって来た」
「ズボンもキツくなってきたし、ちょっと痩せないと駄目かな?」
そんな事を思っている男性も多いんじゃないでしょうか。
自分自身が正にそんな感じで、流石にそろそろダイエットでも初めて見るか…と思ったのが数か月前。
そんな状況で自分が選択したダイエット法は、『糖質制限ダイエット』でした。
糖質制限ダイエットとは?
従来のダイエットでは「摂取カロリー<消費カロリー」という状況を作り出す事を目的として、摂取するカロリー量を少なくする事で体重を減らす手法が有名でしたし、多くの人が認識している『ダイエット』というのは正にそんな感じのモノだったと思います。
こういったダイエットは『カロリー』に着目して、摂取カロリー量を減らす&(運動などで)消費カロリーを増やす事で体に付いた脂肪をエネルギーとして燃焼させようというものでした。
しかし時代が進むにつれ、人が太るメカニズムが明らかになってくると、どうやら肥満の原因はカロリーの過剰摂取よりも、『糖質』の過剰摂取にあるらしい事が分かって来ました。
『糖質』とは炭水化物のうち食物繊維以外のものを指す言葉ですが、これらは消化されると血中にブドウ糖として流れ込み、血糖値を上げる働きがあります。
血糖値が上がると人間の体は血糖値を下げる為にインスリンという物質を分泌して、余分なブドウ糖を脂肪に変える事で血糖値を下げようとします。こうして生成された脂肪が人を太らせていくのです。
糖質制限ダイエットでは血糖値の急激な上昇による肥満を防ぐ事を主たる目的としており、食事毎に摂取する糖質の量を制限する事でインスリンが脂肪を生成する事を防ごうとするものです。
言い換えれば、糖質制限ダイエットは「脂肪を付きにくくする食事法」の事だとも言えますね。
糖質制限ダイエットを選んだ理由
ダイエットの方法として糖質制限ダイエットを選んだ一番の理由は、なんといっても食事量を減らさなくて良い点が魅力的だったからです。
自分は肉(特に鶏肉と牛肉)が大好きなので、それらを節制せずに食べながらダイエットできるなら、炭水化物を節制する食生活でも長続きしそうだなと思いました。
実際に実行してみたところ、やはり肉や魚などを節制せずに食べれるのは大きなメリットでした。
炭水化物の量を減らさなければいけないデメリットを肉や魚などをたっぷり食べる事で精神的にもカバー出来ている事を実感しています。
その結果、ダイエットを始めた時点から現在まで(約3か月程度)で、およそ10kgの減量に成功!
全く無理をすることなく痩せる事が出来たので、ある意味では拍子抜けというか、「こんな簡単に痩せれて良いの?」と思ってしまったりもします。
糖質制限ダイエットのメリット・デメリット
メリット
カロリーを気にしなくて良い
ダイエットと言えばカロリー制限!つまりは食べる量を減らさなければ…という認識の人も多かった事でしょう。
更に言えば、食物あたりのカロリー量をいちいち計算しなければいけないのか…と思って二の足を踏んでいた人も多いんじゃないでしょうか。
そういった点で言えばこの糖質制限ダイエットは、カロリー量は然程気にしなくて良い(より早く効果的に痩せたければ控えめにした方が良い)ので、糖質量にさえ気を付けておけば好きな食べ物(糖質過多なもの以外)を気兼ねなく食べる事が出来ます。
お酒に関しても、糖質が含まれていない蒸留酒(ウイスキーなど)なら量を気にせずに楽しむ事が出来ます(ダイエットに無関係な意味では飲みすぎは良くありませんが)。
肉や魚をモリモリ食べる事が出来る
糖質制限ダイエットが長続きしやすい大きな理由の一つとして、肉や魚を我慢せずにモリモリ食べる事が出来る点があります。
従来のダイエットだと、魚はともかく肉に関しては基本的に節制すべき対象であったことでしょう。
元々肉が好きではない人ならいざ知らず、牛肉や鶏肉、豚肉なんかを食べる事に喜びを感じるような人にとっては、これらを節制しなければいけないという事が大きなストレス要因となっていたのは間違いない所でしょう。
この糖質制限ダイエットでは、その点を我慢しなくて良い事が、より長期的なダイエット食を持続可能なものとしています。
食後に眠くなりにくい
糖質制限を始めてみて意外なメリットであったのが、食後に眠くならないという点。
糖質を多く摂取すると血糖値が急激に上昇する事は先述のとおりですが、その状態からインスリンの働きによって血糖値が急激に下げられる事で人間は眠気を強く感じる事になります。
今まで感じていた食後の眠気が実は糖質によってもたらされていたものだという事を、ダイエットを始めて初めて知りましたし、低糖質な食事では然程眠くならない事を身をもって体感しています。
デメリット
米やパンを腹いっぱい食べれない
糖質制限ダイエットをする上で一番の躊躇ポイントは、米やパンを節制しなければならない点ではないでしょうか。
自分自身が大のお米好きであるため、この点が気になって糖質制限ダイエットに踏み出せない人の気持ちは痛いほど分かります。
米やパンだけではなく、麺類も糖質過多な食品なので、およそ想像しうる多くの『主食』とされているものが節制の対象となるので、麺類が好きな人にとっても糖質制限は厳しい食生活に感じられる事でしょう。
ただし、全く食べてはいけないわけではなく、一食あたりに食べる量を減らしたり、夜だけ主食を抜くなどの方法もあるので、完全に食べれなくなる訳ではないのですが。
外食時に困る
自炊する分には糖質量を自分で気にしながら摂取する事ができるのですが、問題となるのが外食時。
外食は基本的に「主食+おかず」であったり、主食単品での提供が一般的なので、糖質制限を前提としたメニュー構成になっていない場合が多いのです。
さらに言えば、成分表のようなものが存在していないメニューから選ぶ事になるケースがほとんどでしょうから、糖質制限しているつもりで実は制限出来ていない…なんて事にもなりやすいのが外食時なんですよね。
ある程度慣れれば自分なりの糖質制限的ランチメニューが固まって来たりもするものですが、最初は窮屈に感じる事も多い事でしょう。
食費が掛かる
糖質制限ダイエットを始めて実感した事の一つとして、炭水化物は安いという事があります。
炭水化物を主食とする食事というのは、総じて金額的に安価で収まりやすい傾向があります。
逆に、炭水化物以外のものから栄養を摂取しようとすると、肉や魚あるいは野菜など、どれもそれなりに良いお値段のするものばかり。
レトルトのパックご飯ですら1パック100円程度で買えて空腹を満たしてくれるのに対して、同程度の充足感を肉や魚で補おうとすると、結構な金額が掛かります。
逆に言えば、炭水化物を主食として摂取していると、安く沢山変えてしまうからついつい食べ過ぎるという事にもなりやすいのでしょう。
糖質制限ダイエットが独身男性に向いている理由
ここまでは糖質制限ダイエットの概要と、そのメリット・デメリットを説明してきました。
と…ここでこの記事のタイトルにある「独身男性が痩せたいなら糖質制限ダイエットが圧倒的におすすめな理由」へと話を進めて行きたいと思います。
独身男性に糖質制限ダイエットがお勧めな理由、それは…まわりに食生活を左右されにくいからです。
家族がいると・・・
家族と共に暮らしていると、基本的に朝食や夕食は共にする事が多いと思います。
そうなると、やはり家族の食べるメニューに多かれ少なかれ影響を受ける事になるでしょう。
もちろん、糖質制限ダイエットへの理解を得られていれば、そんな中でもダイエットは可能ではありますが、やはり一人暮らしの環境に比べると少々やりずらい状況で有る事は間違いないのではないでしょうか。
女性の場合・・・
一人暮らしだとしても、女性の場合だと「甘いもの」が男性と比べても非常に身近な存在である事が予想されます。
友人関係等々で自分の意志とは関係なく、ついつい糖質を摂取してしまう、摂取せざるを得ない状況が存在する事が男性よりも多いのではないでしょうか。
そういった周りの環境に影響されて、思うように糖質制限が出来ない人もきっと多い事でしょう。
独り身男性の場合・・・
男性の場合、まわりの人間関係で否応なく…となると、基本的には酒の席が多いのではないかと思います。
その場合、酒のつまみ的なものというのは比較的糖質制限向きなメニューも多いので、意外と立ち回りようがあるものなのです。
お酒にしてもウイスキーや焼酎などの蒸留酒をメインに嗜む事で、ちゃんとお酒の席には参加しつつ糖質制限の体裁を崩さずに済ませる事も、それほど難しい話ではありません。
普段は自炊を心掛けて(あるいは低糖質な外食を把握して)低糖質な食事を実践し、付き合いで仕方なくという場面でも、上手に糖質を避けつつ飲みの席を楽しむ…糖質制限は正に独身男性のためにあるようなダイエット法ではないでしょうか。
糖質制限ダイエットの注意点
非常に効果的なダイエット法である糖質制限ダイエットですが、それでもやはり注意するべき点というものは存在します。
糖質制限しているつもりで出来ていない
糖質制限ダイエットを実行しているのに痩せないという人も少なからずいると思いますが、そういった人のうち、かなり多くの人が「糖質制限しているつもり」なだけで、実際には「糖質制限出来ていない」という状態に陥っているのではないでしょうか。
糖質を制限する(炭水化物を制限する)というと、穀物(米や麦など)や明らかに甘い食べ物(ケーキやドーナッツなど)などを避けていれば良いと思いがちですが、現代人の食生活はとにかく糖質だらけなのです。
ゆえに糖質制限しているつもりで、その実普通に糖質を摂取してしまっている人も非常に多いのです。
例えば、いかにも低糖質そうで実は高糖質な食品として、『春雨』を上げる事ができます。
低カロリーなダイエット食らしい食品ですが、実は糖質量という視点で見た場合にはかなりの高糖質食品なのです。
このように、一般的なイメージとは異なった性質を持っている食品というものも少なくないので、慣れるまでは逐一食品の成分表を確認する必要があります。
糖質制限ダイエットは、カロリー計算の必要はありませんが、その代わりに食品に含まれる糖質量の知識は非常に重要となってくるのです。
制限しすぎてストレスを溜める
糖質制限ダイエットが他のダイエット法に比べて圧倒的に優れている点は、その持続性にあります。
他のダイエットが得てして「ストレスの対価として体重を減らす」ような所があるのに対して、糖質制限ダイエットは「気楽に痩せる事が出来る」のが最大にして最強の美点です。
「好きな肉や魚をモリモリ食べれる代わりに、主食(米やパン)や甘いお菓子なんかは量を減らしましょう」というスタンスが、ダイエットを行う際の大敵であるストレスを生みづらくしているのです。
そんな糖質制限ダイエットも、やはり度が過ぎればストレスとなりますし、それが長続きしない要因にもなります。
「日々の暮らしで無理をせず、しっかり量は食べて痩せる」
糖質制限ダイエットを成功させる秘訣として一番重要なのは、そんな「ゆるさ」なのかも知れません。