若い頃はあまり意識していませんでしたが、最近は体がビキビキと音を立てるような、そんな苦しさを感じる機会が多くなってきました。
30歳を過ぎると10代や20代の頃みたいな無理がきかなくなるのは当たり前と言えば当たり前なのでしょうが、日常生活においても体が重い、節々が痛いと感じる事が増えている…そんな中高年の方も多いんじゃないでしょうか。
そんな貴方に是非ともオススメしたい習慣があります。
それは、毎朝のラジオ体操を使ったストレッチです。
ストレッチとは?
ストレッチ、柔軟運動と言っても良いですが、これは要するに体の筋肉を良い状態にするために伸縮運動を行う事です。
筋肉は動かしていない状況が続くと柔軟性が失われて固くなります。
そんな状況でイキナリ全力で走り出すような事をすると、肉離れのような怪我に繋がる可能性が高まります。
そこでストレッチを行う事により筋肉の柔軟性を確保した状態を確保しその上で運動を行う事で、怪我の防止さらには運動機能の向上(競技種目であれば成績の向上)を見込めるのです。
あるいは運動後のクールダウンとしてストレッチを行う事が怪我の防止に繋がるとも言われていますね。
ストレッチの種類
ストレッチの方法には多くの種類が存在していますが、大きく分けて「静的ストレッチ」と「動的ストレッチ」に分類できます。
静的ストレッチ
静的ストレッチ(スタティックストレッチ)とは、体が通常動く範囲を超えてゆっくりと伸ばすことで、筋肉の可動範囲を広げるストレッチです。
重要なのは、「ゆっくり」と「通常の可動範囲を超えて」伸ばす点にあります。
アキレス腱をゆっくり伸ばしていく動作などが代表的なものとなります。
昔、学校で体育授業の最初に行っていた記憶がある人も多いんじゃないでしょうか。
以前は運動前に行う事で成績の向上と怪我の予防に繋がると考えられていましたが、現在はむしろ逆効果であるとの見解が示されています。
現在スポーツの現場では、静的ストレッチは運動後のクールダウンで活用するべきものである事が常識となっているようですね。
動的ストレッチ
動的ストレッチ(ダイナミックストレッチ)とは、通常体が動く範囲内において動きを付けて行うストレッチの事です。
静的ストレッチが「ゆっくり」と「通常の可動範囲を超えて」伸ばすものであったのに対して、こちらは「動きを付けた」状態で「通常の可動範囲内で」筋肉を伸ばすものとなっている点が特徴ですね。
静的ストレッチが運動前に推奨されなくなったのに対して、こちらは運動前に行う事を推奨されるストレッチ(運動前に行う事で運動能力の向上と怪我の防止に繋がるストレッチ)であり、スポーツの現場では一般的にこちらのストレッチを運動前に行うようになっています。
いわゆる「ラジオ体操」も分類としては動的ストレッチに分類されるものですね。
ラジオ体操には動的ストレッチに分類されている様々な動きが組み込まれており、無理なく体の筋肉を伸ばす事が出来るように工夫されたものとなっています。
デスクワーカー向きのストレッチとは?
スポーツの世界では運動前のストレッチとして動的ストレッチが定着している事は分かって頂けたかと思いますが、では一日の大半を椅子に座って過ごすようなデスクワーカーが朝に行う場合、どちらのストレッチが適しているのでしょうか。
結論から言えば、どちらでも良いです。
デスクワークの場合、これから激しい運動をする訳ではないので静的ストレッチを仕事前に行っても問題ありませんし、もちろん動的ストレッチでも大丈夫です。
重要なのは、無理をしてストレッチで怪我をするような事をしないように気を付ける事です。
特に静的ストレッチの場合、普段の運動では伸ばさないような部分まで無理に伸ばそうとする事になるので、その際はくれぐれも無理のない範囲で行う事を心掛けて下さい。
怪我のリスクという点を考慮するなら、やはり運動前と同じように動的ストレッチの方が妥当ではあるかも知れませんね。
デスクワーカーにとって朝のストレッチとは、体の凝りをほぐして血行を良くする事が主なメリットとなります。
その手段として見た場合には静的であっても動的であっても問題ありません。
事前にストレッチを行っていない場合と行っていた場合では、体の疲れにくさに違いが出てきます。
ストレッチを行っていなかった場合には1時間も座りっぱなしでいると体のあちこちが苦しくなってくるものが、事前のストレッチを行っていた場合には随分と症状が軽減される事を実感できるでしょう。
重要なのは先述のとおり「無理をして怪我をしない事」そして「手軽に継続して実行できる事」となります。
何事も持続する事が大切ですから、毎朝行っても苦にならない事を念頭に入れる必要があるのです。
ラジオ体操で毎朝ストレッチ
一口にストレッチと言っても先ほど説明した静的・動的の分類の中でも多様な方法があるので、何をどうすれば分からないという人が大半でしょう。
そこで活用したいのは、恐らく日本人なら誰しもが知っている「ラジオ体操」です。
この動画を再生しながら、同じ動きを行って下さい。
出来ればラジオ体操第2まで行うと良いでしょうが、手早く済ませたい場合はラジオ体操第1だけでも十分に効果的です。
毎朝これを行うだけで、やらなかった場合と比較して体の疲れが貯まりにくく、そして継続する事で疲れにくい体作りにも役立ちます。
もちろんラジオ体操以外に有効なストレッチ方法を見つけた場合にはそれを実践するのも良いでしょう。
重要なのは、「毎朝」「手軽に」「継続する」事に他なりませんから。