受験シーズンですね。
高校受験、大学受験、あるいは様々な人生の岐路に立っている人が多いと思います。
30代半ばになってみれば、高校や大学でどこに入ったかなんてそれほど重要ではなかったような気もしてきますが、受験生たちやご両親は将来がかかっているというプレッシャーと戦っているのでしょうね。
とりあえずは頑張れ!でも本当に重要なのは学校に入ってからどう過ごすかだぞ?と、老婆心ながら思ったりもします。
そんな受験生や受験生のご両親に一つだけお伝えしておきたい事があります。
それは、「夜食におにぎり、うどんなどの炭水化物を食べるのは止めた方が良い」という事です。
あとついでに、甘い物も駄目です。
「脳は糖分を欲している」はウソ
「甘い物を食べると頭の回転が良くなる」なんて聞いた事がある人も多いと思います。
先日スーパーマーケットで買い物をしていた時も、「脳の活性化には甘い物を食べると良い」といった事をアピールしている売り文句が耳に入って来ました。
実はこれ、真っ赤な嘘です。
こういった話の根拠として「脳はブドウ糖を唯一の栄養素としているから甘いものを取らないと頭が回らなくなる」といった話をまことしやかにされる事があると思いますが、実は全くそんなことはありません。
脳はブドウ糖以外のエネルギーも使えますし、そもそもブドウ糖は人間の体の中で作り出せるものなので、食品から摂取する必要は全くありません。
さらに言えば、食品からブドウ糖(の元となる糖質)を摂取したとしても、それがそのまま脳に届くわけでもないので、頭の回転うんぬんには全く関係ない話なんです。
それだけならまだしも、一番の問題は糖質を摂取すると眠気が来るという点。
みなさんもご飯を食べたあとに眠くなる事があると思いますが、あれは正に糖質(炭水化物)を摂取する事で起こる生理現象です。
普段ならちょっと眠気が来るぐらいは大したことではないかも知れませんが、これが受験勉強中となると困ったことになりますよね?
夜食に炭水化物はNG
もうひと踏ん張りしようと思って夜食に何か食べるというのは受験勉強中の良い気分転換ですよね。
お子さんが受験勉強中であれば、何か差し入れをしてあげたくもなるでしょう。
そんな時、「脳に良さそう」といった理由で甘い物を差し入れたり、あるいは「力が出そう」といった理由で「おにぎり」や「うどん」などを差し入れたくなる親御さんも多い事でしょう。
でも…そう、先ほど説明したように、甘い物は眠気をもよおしてしまうんです。そしてそれは炭水化物に関しても同様です(甘いものも基本的に炭水化物の一種です)。
夜食に炭水化物を食べるという事は、ただでさえ眠くなりやすい時間帯なのに、その眠気をさらに増幅させてしまう事に繋がります。
実際のところ経験がある人も多いんじゃないでしょうか。気合いを入れる為に自分で夜食をこさえて食べたは良いものの、結局眠たくなって勉強が捗らなかったという経験が。
夜食にお勧めのメニュー
まず夢の無い話をするようで恐縮なのですが、「これを食べたら勉強が捗る」といった食べ物は存在しません。
でもやはり夜にお腹が空いてしまうと集中できないというのも分かりますから、夜食向きなメニューの特徴をいくつか挙げて行きたいと思います。
- 炭水化物(糖質)を含まないもの
- タンパク質が豊富なもの
- 睡眠を阻害しないもの
簡単に言えばこういった特徴を有する食品が受験勉強の夜食向きだと言えるでしょう。
炭水化物を含まないというのは先ほど説明した通り、眠気をもよおす事がないようにです。
タンパク質は体を構成する大切な栄養素ですから、特に若いうちは確りと摂取しておいて損はありませんし、勉強が終わった後の眠りをより良質なものにしてくれる可能性があります。
最後の睡眠を阻害しないものというのは、例えばコーヒーを飲むだとか辛い物を食べるだとか、そういった事を夜食で行うのはお勧めしません。
なぜなら、度を越した夜更かしをしてまでする勉強というのは、脳の働きが低下している状況で学習する事になるので、非常に効率が悪いのです。
そしてそんな効率の悪い学習のために大切な睡眠が阻害されてしまうようだと本末転倒です。
夜食を食べるにしても、遅くても日付が変わる前には床に就く事を考えるべきだと思います。
もう少し具体的に食べ物で言うなら
- 肉
- 魚
- 野菜
- チーズ
といった食品がお勧めですね。
ちなみに果物は血糖値を上げる要因になりますから、夜食にはお勧めできません(果物=ヘルシーといったイメージがあると思いますが、必ずしもそうではないんです)。
出来れば朝に勉強した方が良い
勉強は夜にするものだというイメージが強い人も多いと思いますが、出来れば朝に早起きして勉強をした方がずっと効率は良いんですよ。
ただ中々できないんですよね…。
そんな場合は夜に勉強をするのも勿論良いと思いますが、くれぐれもほどほどにした方が良いです。
先ほども語りましたが、睡眠の質というのは非常に重要なので、そこを削ってまで夜に勉強をしていると、むしろ成果が上がらない可能性も高くなってしまうかも知れません。
もしお子さんが受験生であるのであれば、夜の勉強を促すよりも朝の勉強を勧めてあげた方が良いと思いますよ。
寝不足の頭で覚えられる事なんてたかが知れています。
ぐっすり寝てスッキリ目覚めて勉強するのが、最強の学習法と言うべきでしょう。