晩酌のお供として定番の一つともいえる焼き鳥。
しかし実際に焼き鳥を家で作ろうとすると色々大変、特に焼く時の煙が大問題です。
出来ればテーブルで焼き鳥を焼きながら一杯・・・なんてことをしたいと思っても、煙が気になって中々出来ませんよね。
そんな自分のような願望を抱える人間にとっては救世主のような商品が存在していることを最近知りまして、さらにはその商品の最新版が丁度発売されるタイミングだったので予約注文しておきました。
その商品がようやく家に届いたので、早速使い心地をレポートして行きたいと思います。
商品名は『自家製焼き鳥メーカー2』(メーカー名:サンコー)です。
組み立て
組み立て方は簡単、付属の説明書にある通りにセットしていけばすぐに出来上がります。
と言いつつ、実は最初に組み立てた時は間違って組み立てた人間がココにいるんですけどね。
説明書にある順番をしっかり読んで組み立てれば本当に簡単なのでご安心ください(説明書を真面目に読まない癖が災いした)。
具体的にどのような失敗をしたかといえば、ドリップトレイ(油を受け止める黒いトレイ)を装着する前にドリップカップ(串を刺す部分)を装着してしまったのです。
このように、ドリップカップを装着した上からドリップトレイを置くような形で組み立ててしまいました。
この状態だと、ドリップカップとドリップトレイの間に隙間が出来てしまい、下の本体へ油がボトボト落ちてしまいます。
正しい装着方法は下のようにドリップトレイを装着した上からドリップカップを装着する手順です。
これならドリップカップ上から流れて来る肉の油が下の本体に落ちずに済みます(多少は染み出る可能性はありますが)。
ちなみにこの写真は2回目の使用時に撮影。
ドリップカップに若干汚れが見られますが、届いた状態ではもちろん綺麗でしたのでご安心下さい(念のため)。
焼き鳥を調理
機械のセッティングが完了したら、まずは付属していた金属の串に肉を刺していきます(串打ち)。
この時の注意点としては、串の先端3センチ程度は空けておくこと。
というのもこの機械の性質上、串の先端はドリップカップに刺さる仕様となっているので、食材がその場所にあると上手にドリップカップに串を立てる事が出来ません。
そして持ち手側も一定の範囲内までにしないと、機械中央部の熱源部分がカバーしきれず火が通りません。
この範囲は実際に串を刺してみて確認してみると良いでしょう。
串が完成したらあとはその串を立てて焼くだけです。
スイッチはタイマーとなっており、指定の時間だけ串を回転&中央から加熱します。
火のとおりが早いものなら10分程度で出来上がりますが、モノによってはもう少しかかりますので、とりあえずは20分ぐらいで開始すると良いでしょう。
写真を見ればわかるように、付属の串でなくても同じような形状の串があれば問題なく立てる事が出来ます。
ただし焼いている間に串が熱くなるので、写真にあるような持ち手がむき出しのタイプだと掴む時になにかしら被せるなりする必要がありますが。
焼き鳥が完成
焼き鳥が完成したら、あとはおいしく頂くだけ。
食卓テーブルで煙を気にせず焼きたての焼き鳥を楽しめる…やはり良いものです。
写真に写っているのは、丸い軟骨(名前を忘れた)と砂肝、そして小肉ですね。
砂肝はちょっと焼き過ぎましたね。
この辺の時間調節は使って行く中で会得して行きたい所です。
後片付け
楽しい時間を堪能した後は、やらなきゃならない後片づけ。
この商品は焼き鳥から出る油を黒いトレーで受け止める事で土台に油汚れを落とさない工夫がされています。
とは言えある程度は汚れるのだろうなと思っていたのですが、意外や意外、想像していたよりもはるかに土台部分は綺麗なままでした。
中央部分の隙間や串の土台部分からもっと染み出るんじゃないかと思いましたが、意外と大丈夫なんですね。
これは嬉しい誤算です。
少しだけあった汚れをキッチンペーパーでふき取って土台はOK、電熱部も一応簡単に拭いておきます。
あとは上に載っていたドリップカップやドリップトレイですが、画像を見て貰えれば分かるようにドリップカップは当然の事ながら結構な汚れでした。
ここは水につけておいて後でいっぺんに洗いましょう。
ドリップトレーは油を落とさないように気を付けながら上に持ち上げて取り外して流しで洗います。
焼き鳥の周りを覆っていたガラスの壁は洗剤を付けつつザザっと洗っていきます。
こうして洗ってみると、思ったよりは後片付けも面倒ではなかったです。
しいて言うなら串を指す土台部品がどうしても汚れやすい&穴の中の掃除が面倒という事でしょうか。
使ってみた感想
結論から言えば、買って良かったと思える良い商品でした。
煙がほとんど出ない
何よりも煙がほとんど出なかったのがやはり大きく、室内で焼き鳥をする場合の最大のネックである煙を気にしなくて良いというのは、本当に素晴らしいと感じました。
調理中の煙を気にすると、どうしても換気扇の下で調理する事になるので卓上で焼きながら…とは行きませんからね。
この点がこの商品最大のウリであり自分が購入した理由でもあるので、そういった意味で非常に満足度が高いです。
焼き上がりも美味しい
さすがに炭火焼きのような風味は付きませんが、じっくりとヒーターで焼かれた焼き鳥は十分に美味しい出来上がりでした。
それこそガスコンロに備え付けられたグリルで焼くよりもずっと美味しく感じましたね。
特に自分が焼き鳥をやりたい理由の半分ぐらいは鳥皮を美味しく食べたいからなのですが、鳥皮も非常に美味しく仕上がっており、それだけでも大満足だったりします。
他の部位は普通に焼いても美味しいと思いますが、皮だけは焼き鳥が最強!と思っている自分は変わり者なんでしょうかね?
一人や二人の晩酌にはピッタリ
卓上で焼きながら一杯飲めるのが本当に素晴らしく、焼き鳥自体を手軽に入手できるようにすれば、手間もかからず家飲みを楽しめるでしょう。
今回は生肉を入手して自分で付属の串に刺して楽しみましたが、今度はスーパーで串刺しされた焼き鳥用の肉を買ってきて試してみようと思います。
追記:スーパーで売られている串刺し済みの肉を買ってきて試してみましたが、丸い竹串だと少々安定感に掛ける感じで、基本的には生肉を自分で金属串に刺した方が良さそうです。決して焼けない訳ではないんですけどね。
手入れもそれほど面倒ではない
使い終わった後の手入れは流石に面倒なことを覚悟していたんですが、やってみると案外そうでもありませんでした。
構造上どうしても下に油がたまるのですが、その油を可能な限り清掃しやすいように工夫されおり、そういった点からも良い商品だと感じました。
土台(本体)部分の汚れも思ったより随分と少なく、油汚れの蓄積で可動不良に陥る可能性は低いんじゃないかと思いました。
注意するべき点
家族で焼き鳥パーティーのメインには難しい?
同時に焼ける本数が最大10本と限られており、さらに言えば肉の大きさによっては隣合わせにすると回転に支障が出る場合もあるので、10本マックスで焼くのが正解とも言い難い(横幅の広い食材だと特にそう)。
一人や二人ならともかく、四人以上の使用でこれ一台で焼き鳥パーティーというのは少々難しいでしょう。
四人以上の家族で利用するような場合なら、この焼き鳥機で焼いた焼き鳥以外にもメニューを充実させて「オードブル+焼きたて焼き鳥」といった使い方をするのが良いでしょうね。
タレ向きではない
今回はメインを塩にしつつ、何本かタレを塗って焼いてみました。
どうせ綺麗にするからそこまで大きな違いはありませんでしたが、串を指す部品(ドリップカップ)内にタレの焦げたものがこびりつくと少々面倒かもなと感じました。
さらに言えば、タレの塗り足しが少々面倒なので、そういった意味でもあまりタレ向きではありませんね。
基本的には塩メインでの使用をお勧めします。
串の刺し方、指す部位に注意
構造上、串を下に向けて突き刺すような形となるので、出来るだけ肉がずるずると落ちて行かないような刺し方をする必要があります。
特に金属の串に刺すという事で、竹串と比べても滑りやすくなっている点は意識した方が良いでしょう。
モモ肉や胸肉、砂肝やハツなどは大丈夫でしょうが、レバーに関しては上手に刺さないとズルズルと下へずり落ちていってしまいます(もちろんドリップカップで止まりはしますが)。
コツとしては、肉を大きく切らずに刺す事が重要です(大きいと自重でずり落ちやすい)。
大きく切ってしまうと回転する時に横の串と干渉しやすくもなりますから、気持ちやや小さめ(といってもスーパーなんかで見かけるような安めの冷凍焼き鳥程度で大丈夫)を心掛けた方が良いでしょう。
味付けや酒の吹きかけを追加しづらい
これは構造的な問題なんですが、串を立てており、尚且つ周りに壁を作っている事から、焼きながら塩を振ったりタレを塗ったり、あるいは酒を霧吹きで吹きかけるような使い方をする事は想定されていないと思います。
ですので焼く前にちゃんと塩を振るなり酒を吹きかけるなりをしておく必要がありますし、もし味付けが足りないようであれば、焼き終わった後に塩を振るなりタレを塗るなりした方が良さそうです。
もし面倒でなければ焼いている途中に串を抜き取り、塩を振るなり酒を吹きかけるなりしても良いとは思いますが…少々手間ですよね。
自分は面倒臭がりなので、もし味が足りなかった時は後から足せば良いやというぐらいのスタンスで楽しむ事にします。
ドリップカップに溜まった油が跳ねる事がある
何度も使用していてここがちょっと残念と思っているのは、ドリップカップ(串を刺す土台の穴)に溜まった油が一定時間使用していると噴き出すように跳ねる事がある点。
もちろん串が刺さっていればそんな事にはならないんですが、肉から滴った油が穴に溜まっている状態で串を刺さずに暫く加熱していると、「パン!」といった具合に油が跳ねる事があります。
恐らくは油が多い肉を焼いた後に発生しやすいものと思われますが、割とビックリしますね。
これに関しては、ひっきりなしに串を刺しつつ焼いて行けば問題ないorすべての串が焼きあがった段階で電源を切ってしまうなどすれば対処は可能ですが、「焼きながら食べる」といった本商品最大の魅力を考えれると現実的な選択肢ではないような気もします。
跳ねると言ってもテーブルに散らばるというほどではない(ガラスの壁もありますし)ので、「そういうものだ」と思っておけばそこまで神経質にならなくても良いとは思いますけどね。
ただ例えば、お子さんが追加の串をセットするような事をする時には気を付けた方が良いかも知れません。
こうならないように改善点を提案するとしたら、ドリップカップの下部に横穴を空けるなどして油が下へ落ちる構造へと改良してもらいたいなと思います。
…と書いていて思ったんですが、自力でドリルによって穴をあければ症状をかなり緩和できるんじゃないかとも思えてきました(と言いつつドリルを持ってないんですが…)。
メーカーさんには是非、次世代機での改善だけではなく、改良型のドリップカップを単品で販売してもらいたいですね。
ドリップカップの掃除がやや面倒
メリットとして「手入れもそれほど面倒ではない」と書きましたが、とは言え少々面倒な部分も一部にはあります。
串を刺す土台であるドリップカップ内に油などが貯まるので、それを綺麗にしようと思うと細い注ぎ口なんかを掃除する道具を使う必要があるでしょう。
こういったものが100円ショップとかでも売っていると思いますので、それで穴の中をほじって綺麗にしたい所です。
肉の種類を限定すれば油汚れがかなり減る
今回は色々な部位を串にさして焼き鳥を楽しみましたが、そこで分かった事としては、やはり部位によって出る油の量に大きな差があるという事。
焼いている時に油が出やすい部位を焼くと本体(ドリップトレーの下)まで油が滴るリスクが高まりますし、逆に油が出にくい部位であれば油受けでおおよそフォロー出来る程度の汚れで済ませる事が可能でしょう。
今回焼いてみて一番油が出たのはハツ(ハート)でしたね。
もも肉は意外とそこまで油が滴りませんでした(とり皮をはがした状態だったのも大きいかも)。
後処理の事を考えて、焼く部位を決定するのも悪くないかも知れません。
とは言え、先述の通り思いのほか下の本体まで油汚れが達することが少ないので、基本的には好きな部位を好きなだけ用意して、じっくり焼きながらお酒を傾ける・・・最高の晩酌じゃないですか。
片付け時のポイントとして、串の土台部品(ドリップカップ)はまだ温かいうちに取り外してお湯につけておくと良いでしょう。対して黒い油皿は熱々のうちではなく、油が多少モッタリしてから取り外した方が溜まった油が落ちて周囲や本体を汚さずに済むのではないでしょうか。
さらに今回は一人で食べる夕食兼晩酌というスタンスでしたが、これがもっと多くの本数を焼くような場合は、途中でドリップトレーの油を多少吸っておいた方が良いかも知れません。使用する肉の量と種類次第では、油がトレーからあふれるような事態もないとは言い切れないので。
『自家製焼き鳥メーカー2』非常に満足度の高い商品でした。
優秀な晩酌ツールを手に入れて、今度はどの肉、あるいは海鮮なんかも焼いてみようか?なんて事を考えるのが楽しくて仕方ないです。
それでは皆様、良い晩酌を!
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